24 10月

翠の窓vol.50 : 遠路はるばる

 

昨日までの秋晴れがややかげって、薄曇りながら今日も鳥海山はその全容を見せてくれました。

午後、前日に「新潟から行きます」と予約を入れてくださったお客様が2名来店されました。前にも来店してくださったことのあるKさんとお友達です。

「この景色が見たくて来たんです。今日は鳥海山が全部見えてよかった。」

とのこと。Suiに来ることを目的に、遠路わざわざ来てくださったことに感動してしまいました。しかも、新潟から特急に乗り遊佐駅からはタクシーを使って。

そして、サプライズ!

この日、Suiは昨年の開店以来7000人目のお客様を迎えることが予想されていたのですが、なんと、このKさんが、その7000人目のお客様となったのです。

これには、Kさんもびっくり。ささやかな記念品をお渡ししました。

Kさんの他にも新潟や長岡から度々訪れてくださるお客様や、仙台や福島、東京、横浜、大阪、島根、福岡・・・等々、そして、先日はハンガリー ソルノク市の皆さんなど、庄内を越えた地域からのお客様を迎えることも多くなってきて、この鳥海山の麓の素晴らしい風景の印象が、広く遠く広がり届いていくことを思うとちょっと夢のようです。

(Y)

2010.10.24

21 10月

翠の窓vol.49 : 「いい時間にいらっしゃいました」

 

4時半をまわり日が傾きはじめ、そろそろ閉店にしようかと思ったところへお客様が来られました。

「いい時間にいらっしゃいました。」

と声をかけると、お客様の方はきょとんとしておられます。

コスモス咲いて

コスモス咲いて

日中鳥海山の頂上付近にただよっていた雲がいつの間にか消えて、少し赤らんだ鳥海山がすっきりした姿を見せています。この後鳥海山が夕日の光を受け刻々と色を変えて夕闇に向かう様は、いつものことながらつい見惚れてしまいます。

この時間帯に来店される方は少なく私達のみで見ていることが多いので、たまたま来店された方には、つい先の言葉をかけてしまうことになります。

日本海に沈む夕日をここから見ることはできませんが、鳥海山が赤く染まっていく様を見ていると、夕日の沈みようも同時に見ているような気分になります。赤くなったなと思う間もなく山襞の影が次第に濃くなり葡萄色に変わってくると、夕闇も濃くなって鳥海山全体のシルエットが影絵のようになってきます。

刻一刻と変化する鳥海山

刻一刻と変化する鳥海山

ティールームの明かりを落とすと、ティールームの中に夕闇に包まれます。

声もなく見惚れていたお客様も、ふうっと溜め息をつかれ、いつもと違う鳥海山の姿を堪能してくださるようです。

そうして2時間ほどもゆったりとされていく方が近頃はちらほら出てきました。私共は特別の用事がない限りティールームを開けていますので、この時間をねらってゆっくりした時間を過ごしにお出かけになりませんか。

「いい時間にいらっしゃいました。」とお迎えいたします。

(Y)

2010.10.21

01 10月

翠の窓vol.48 : 稲が一番

 

今日から10月、気持ちよく晴れわたった秋晴れの一日、翠の目の前に広がる田んぼは今年一番の賑わいを見せていました。

白と赤に塗り分けられた7~8台のコンバインがゆっくり行ったり来たりして着々と稲刈りを進め、刈り取った稲穂を待ち受けている軽自動車が道路に並びました。目を凝らすと、作業を進める人々が動いているのも小さく見えます。

「見渡す限りの所を買い取って、一面ヒマワリでも植えたら、素晴らしいイベント場にできますね。」

今年一番の賑わいをみせた山麓の稲刈り風景  というような想像をふくらませて語るお客様がたまにいらっしゃいますが、この景色を数年見てきた私達は、その都度、

「いやいや、何といっても稲が一番ですよ。」

と、伝える声にも力が入ってしまいます。

四季を通じての田の様子、稲の成長は見飽きるということがありません。

やっと目を覚ましかけたような雪解けの田んぼ → 田起こしされて黒い土の盛り上がった田んぼ → 水を張られて生き返った田んぼ → 若緑の苗が日に日に成長していく様 → 風にそよぐ一面の青田が次第に黄色く色づいていく様 → 黄金色の稲の広がり → 整然と並んだ枯れ葉色の切り株・・・

一面のヒマワリなども目を見張るものがあるでしょうけれど、それはその一時期のもの。稲は、一年通して様々な変化を見せながら目を楽しませ、気持ちを和ませてくれます。しかも豊かな実りを伴って。

稲が何といっても一番です!稲に勝るものは思い浮かびません。稲作りを支えてくださる農家の方々には感謝の念でいっぱいです。

鳥海山の見守るこの遊佐の里の何ものにもかえがたい風景と豊かな実りが変わらぬものでありますように。          (Y)  2010.10.1