21 6月

翠の窓vol.73 : メモリアルディ

 

お昼近くになって、

「はぁ・・・やっと着いた。」

と、女性二人連れのお客様が入って来られました。

「 翠 」 から 「 Sui 」 に

取り合えず遊佐駅を目指したけれどそれさえ分かりにくく、遊佐駅でSuiを訊ね

てそんなに遠くないと教えてもらったけれど、どこをどう走ったかかなり走り回って

途中で3人もの人に聞いたけど辿り着かなくて・・・とのこと。どうやら一度近くま

で来ていたようですが、「こんな山道の奥に喫茶店があるとは思えず」引き返してし

まったらしいのです。でも、

「すごい、いいところですねぇ。諦めなくてよかったぁ。」

と言っていただいてほっとしました。

Suiをオープンして2年余、口コミで伝えていただいてきた上に、5月に『クレ

ードル』に掲載されたお陰で、全く新しいお客様も訪ねてくださるようになり、この

ところ店の場所が分かりにくいという話が再燃してきています。ご迷惑をおかけして

ごめんなさい。

地域の皆様には、Suiの場所を訊ねられて親切に教えてくださったり、中には車

で先導してくださる方もいらっしゃるとのこと、皆様のご親切にも感謝しております。

この日、前述の方々の後に、やはり『クレードル』を見たのでと来店された女性が窓からの景色にいたく感嘆してくださいましたが、この方がSuiのオープン以来延べ10000人目のお客様となりました。

10000人てどんな数かなぁとぴんとこない感じもありますが、少なくとも10000回の「いらっしゃいませ」と「ありがとうございました」を言うことができたのだと考えると、ちょっと感慨深いものがあります。

「こんな山道の奥に喫茶店があるとは思えない」ようなところにあるSuiに、本当に大勢の方々が足を運んでくださったものです。ありがとうございました。          (Y)

2011.6.21

田んぼに鳥海山が映らなくなるとやがて蛍が飛び始める

20 6月

翠の窓vol.72 : 蛍の季節に

 

vol72-1

夕食後、もうそろそろいい時間と庭に出て裏に回った途端、「いるいる!」と思わず声を上げてしまいました。ホタルです、私とって今年の初ホタル。

2,3日前から、家人が「1匹いた」「5匹見かけた」と言っていたので、少し蒸し暑さの感じられる今夜はきっといいチャンスと期待したとおり、裏の杉林の中に2つ3つと揺れている小さな光を発見。沼の上や沼の横の流れの上にも、1匹2匹・・・少し先の方にもゆらゆらしている光がいくつも見えます。

農道を更に進んでいくと、土門さんの田んぼの横の流れに沿って、こちらにも3匹4匹・・・ 少し離れた湿地の方を見ると、そちらにもいくつもの光が点滅しています。

空には満天の星、ホタルと同じ位の光なので、ホタルが高く飛ぶと一瞬星と見分けがつかなくなります。

今年はいつもより気温の上がる日が少なく1週間位遅い気がしますが、今年も大丈夫。今夜は50匹ほど数えましたが、これからは数を増やしつつ毎夜飛んでくれることでしょう。ホタルは、蒸し暑い夜によく飛び、肌寒いようなときは、草むらに潜んでいます。ある年は、好条件だったのでしょう、何十匹ものホタルが一斉に舞い上がる幻想的な光景に出会ったことがあります。

この地に住み始めた5年程前は、誰もホタルを見にくるということもなく、私たち二人だけが夜毎独り占めしたように見ていましたが、Suiをオープンして、お客様にホタルの出ることをお伝えしてきたので、ここ2年は、何組かのお客様が見に来てくれるようになりました。今年は、お客様の方から既に何組か見物したいとの申し出があります。事前に言っていただきましたら、ティー草野心平ルームもご利用いただけます。

『動く光はほたるさん 動かないのはお星さん』

『動く光はほたるさん 動かないのはお星さん』

農家の方や家人が農道を草刈りをしているので、夜でも足元は安心ですが、農道に車を乗り入れるのは避けてください。轍をおおう草の中にホタルが潜んでいることもありますし、何より車のライトはホタル見物には興ざめです。Suiの駐車場をお使いくださって構いません。

(Y)  2011・6・20

11 6月

翠の窓vol.70 : 石田典子水彩画展 Ⅲ

 

「こんにちは~」

と、聞き覚えのある柔らかな声と共に突然姿を見せた石田典子さんにびっくり!

近いうちに訪ねるとの手紙を数日前に読んだばかりでしたが、6月の個展開催中のことと思いこんでいたのです。

「6月ではだめなの。5月のこの空気を吸いたかったし、この景色を見たかったの。」とのこと。確かに、初夏に向かうこの緑の空気と6月になってのそれは別物で、山かげの紺色と木々の若々しい緑色のコントラストは、この時期だけの絶妙な色合いを見せています。

「ここは、ほんとうに美しい・・・」

と、5月の山と田園を堪能してくださったようです。

つい先だって3キロメートルほど先で熊が出たことが話題になると、

「熊の出る喫茶店?! そこで個展をするなんてねぇ。」

と言うので、大笑いになりました。

今日からの『石田典子水彩画展Ⅲ』では、上野の森美術館展出展作品である「山五十川にて」「立谷沢にて」や、鶴岡在住の3年間に出展した白甕社美術展の「咲いた咲いた」「浜中海岸」「ミラベラ」などの意欲作を中心に展示しています。

「時計台」「オリーブの丘」など、この季節にぴったりの爽やかな作品もご覧いただけます。

緑濃い遊佐の自然の中で、今年も石田典子さんの世界をごゆっくりお楽しみください。    (Y)

2011.6.1

10 6月

翠の窓vol.71 : グラス一つの贈り物

 

「これをプレゼント用に包んでください。」

と、若い男性の方が手にされたのは『ゆらぎロックグラス』です。若い男性からの贈り物ということでブラウンの袋に赤いリボンを結んだプレゼント包装にしてお渡ししました。

プレゼントのお相手はわかりませんけれど、赤いリボンを解いて白い紙の中から現れたグラスを目にしたとき、どんな顔をされたことでしょう。

『ゆらぎロックグラス』は、やや薄手のガラスの表面に細かい凸凹が浮かんでいて、それが水面に光があたって揺らいでいるような涼やかなニュアンスを醸し出しています。

夏に向かうこの季節、表情のあるグラス一つ、本当にお洒落な贈り物だなと贈り主のお客様のセンスに心の中で拍手していました。こんな贈り物を手渡されたらどんなにかうれしいでしょうね。

このグラスは、西山芳浩さんという若い作家が制作しています。Suiには、他に6種類のグラスを揃えていますが、それぞれに表情のある魅力的なデザインです。

今夜、我が家では、新しく入荷したグラスの使い心地を試す会と称して、小さなグラスと六面徳利を並べて、冷酒をいただいてみました。

『六面徳利』はゆるやかな六面の凸凹がやさしいふくらみを形作っていて、その透明感は冷酒にぴったりです。『八角グラス(小)』は、小さいながらずっしりと手応えのある重みが手に馴染み、ずっと持っていたい気持ちにさせられます。『しのぎグラス』も小さいわりに、底に意外な重みがあってとても心地よく感じられます。それに、明かりが入るとしのぎの部分がキラキラと光ってそれはそれは綺麗です。

冷酒を入れたら? それはもう・・・「このグラスは気持ちがいいねぇ」と言いつつ、美味しい時間を過ごしました。

間もなく「父の日」、グラス一つのプレゼントはいかがでしょうか。お洒落な贈り物になること間違いなし、お父様の笑顔が浮かんできます。  (Y)

2011.6.10