28 5月

翠の窓vol.121 : 孟宗筍がいっぱい

 

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先日、開店前に買い物に出かけてもどると、玄関に孟宗が7本も入った大きな包みが置かれていました。旬の孟宗、近隣のどなたかが朝採りしたものを届けてくださったようです。

都会に暮らしていた頃は、筍への関心は薄く、筍料理をすることは稀でしたが、遊佐暮らしになって、この時期になると毎年次々に届けてくださる方々がいて、連日の食卓に孟宗ののらない日はありません。それでも食べ切れず、せっかくの旬のご馳走素材なので、遠方の友人知人に新鮮なうちにおすそ分けして大喜びされています。

今年は、5月の初めに近くのIさんが初物を届けてくださったのですが、立派な孟宗に加えて、酒粕・厚揚げ・あおさ・椎茸に豚肉まで添えた孟宗汁一式という親切ないただきものでした。本当にありがたいことです。

筍料理と言っても筍ご飯やわかめとの炊き合わせ位しか思いつかないような具合でしたから、孟宗汁は、こちらに来て初めて知った食べ方でした。初めて孟宗汁なるもの教えてもらって作ってみたときは、こんな食べ方もあるのかといった程度の印象でしたが、3年目となる頃には、まずは孟宗汁を食べたいと思っている自分に驚いたものです。

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その土地の食材を、土地の方々は、一番おいしい食べ方で食べているのですね。

今朝は散歩の途中で、孟宗を採っている方に出会い、持っていってと3本もいただいて帰りました。道々、さて今日はどんな風にしようかと考えて、焼き筍にしてみようかと思いつきました。もちろん孟宗汁は欠かせません。

今夜も孟宗づくしの食卓

になりそうです。  (Y)

2013・5・28

26 5月

翠の窓vol.120 : 初夏

 

「カッコー ・ カッコー ・ カッコー・・・」

と七声! 「あっ、カッコー」と思う間もなく、

「カッコー、カッコー、カッコー・・・」

と、今度は八声。

突然聞こえてきた声は裏の林の少し奥で鳴いているようで、こんなに大きくはっきりと聞こえたカッコーの声は初めてです。毎年心待ちにしているカッコーの声は、初夏を告げる声です。

クマガイソウ

クマガイソウ

目の前の水田の早苗は、日に日に若緑色を広げ、畦の緑もこんもり、春紅葉に淡くかすんでいた林の木々も緑を濃くし、雪を残す鳥海山の裾野からは、これも日に日に緑が這い上がっていっています。もう目の前は全面、緑・緑・緑のグラデーション、思わず見とれる美しさです。

「ここの景色は、いつが一番いいですか。」

とは、よく問われることですが、この時季の緑の美しさは本当に見事です。

昨日から今日へ、今日から明日へ、緑の様は刻々と変化しつつ、緑の饗宴真っ盛り。

Suiの窓から緑に染まそうな初夏の訪れを存分にお楽しみください。(Y)

2013・5・26

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01 5月

翠の窓vol.119 : 水田賛歌

 

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今年も土門さんの田んぼに、いち早く水がはられました。

水が入ってくるや否や、どこからともなく鳥が集まってきます。その数、数十羽、大半は毎年やってくるツグミ。セグロセキレイも独特の動きをしながら、しきりに餌をついばんでいます。

田の土がおこされ、様々な虫が出てきているのでしょう。しかし、鳥たちは、どうやってそれを素早く察知できるのでしょうか?

水が十分に入り、田の一面が水で満たされたとたん、これまた待ってましたとばかりにウミネコが集団でやってくるのも不思議でしかたがありません。

ともあれ、つかの間の休息から目覚めた田が、文字通り「水田」となって息を吹き返し、生きもの達が躍動する季節に、今年もめぐり合えました。

風のない日、鏡のように静かな水面は雪を残す鳥海山を逆さに映し、それは美しい眺めになりますが、実は夜もまた美しいものを見せてくれます。

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山すそに近い集落の明かりがいくつか見えるだけの暗闇の中、その明かりが、その数だけ水面に映り静かに揺らめいているのです。それはそれは、幻想的で息をのむ美しさです。

今年も農家の方に支えられ、繰り広げられる自然の豊かな営み、その姿に立ちあえる幸せに心から感謝する日々です。        (Y)

2013.5.1