18 3月

お気に入りの器を見つけて

                       翠の窓vol.193

お気に入りの器を見つけて      

 

遊佐に帰省中のIさんが、「欲しい器がいっぱいある・・・」と言いながら、Suiの器コーナーを熱心に見てくれていました。「忙しくて、毎日のおかずなどは、器など気にすることもなく、銀行からのもらい物のお皿なんかにチャチャッと盛って終わりのことが多い」のだそうです。

 サービス品のもらい物の器だとしても、気にいって使うのであれば何ら問題はないのでしょうが、Iさんは、おざなりの器でチャチャッとすませてしまうということに流されてしまっている現状を、何とかしたいと思っているようでした。

 日々の食事は特別な料理ではなく、さもないお惣菜の類の繰り返しですから、特別な器を用意することはなくとも、これらのお惣菜の映える器を選び、丁寧に盛り付けるだけで、食事を楽しむ気分も美味しさも断然違ってくることでしょう。

 まだ若いIさんの食器棚が、間に合わせのものを除いて、自分の気に入った器が並ぶ食器棚になっていくように、エールを送りたい気分です。

 数日前に、正木春蔵さんの器の新作が10点ほど届きました。正木さんの器をいつも心待ちにしてくれているSさんがさっそく来店され、色絵の片口と染付の筒碗を求められました。Sさんは、この器にはこんな料理を盛り付けようとか、こんな使い方をしようとかということを、瞬時にいろいろ思いつかれ、本当に気に入って求めてくださいます。

 Sさんの食器棚には、きっと、これまで求めていただいたお気に入りの器が、きれいに並べられていることだろうと想像しています。

 昨日は、Nさん姉妹が、東京から来られた親戚の方と来店され、正木春蔵さんの、これも新着の酒呑を気に入ってくださって、2家族それぞれ「マイ猪口にしよう」と、人数分を求めていかれました。

 それぞれのご家庭では、新入りの器を加えて食卓を整え、美味しく楽しい食事の時間が展開されていることでしょう。 (Y)

2019.3.10

09 3月

春を待つ花

                       翠の窓vol.192

春を待つ花

 

「あれっ、造花じゃないの?」

「ナマ(生)だよ、ナマ!」

「へぇ、水入ってるもんね。」

などと話しているお客様の声が、窓辺から聞こえてきました。

窓辺のアイアンツリーに飾っている花は、「リューココリーネ」。淡い色、薄い花びらの可憐な様は、真冬の雪景色を背景にしていては、ちょっと場違いな感じなのかもしれません。

庭の花を摘めないこの時期、春を待つ初春一番の花は、毎年決まってこの「リューココリーネ」です。遊佐に来て間もなく、リューココリーネを栽培している農家のお嬢さんと知り合いました。お父さんと一緒に、改良を重ねて年々色や花びらの形なども様々に展開しているようです。

本来は、50~60㎝もの長く細い茎をもつ花なので、短く切っては持ち味を損なうことになりますが、Suiのアイアンツリーにはとても似合っています。私は、造花を飾る気は全くないので、この時期、Suiには無くてはならない貴重な花です。

先週は神奈川の知人から、そして昨日は横浜在住のお客様から、日本水仙が沢山届きました。どちらも、わざわざ庭の水仙を切って送ってくださって、大感激です。

おかげさまで、店内は初春の香りに満たされています。

もうしばらくすると、啓翁桜が出てきますので、

それも楽しみにしています。啓翁桜も、遊佐町で手広く栽培している農家があり、しばらくの間、直接分けていただくことができます。

ピンクの小さな蕾の時期から満開の時期はもちろんのこと、花の終わった後の若緑の葉桜の様子もきれいで、長い期間を楽しむことができます。

こうしてSuiの店内では、1月3月には、一足も二足も早く、春を先どる花を飾れるように心がけています。

新年も間もなく2月。2月の声を聞けば、もう春はすぐそこ、春を待つ心にも弾みがつきますね。

(Y)  2019.1.20