「22山麓」だより 4
「22山麓」だより 4
ウッドデッキでビールをやりながら、 口をついてでるのは、コロロ コロロ コロロ コロコロと鳴く蛙の歌である。プロレスラーのジャイアント馬場さんがTVで少年時代に口ずさんだ曲として歌っていた。それを見ながら一緒に歌えたのだから、どこかで聞いて覚えたのだろう。しかし、どこで覚えたか、どこで聞いたか全く記憶にない。馬場さんが口ずさんだ歌詞を何度も心地よく口ずさんでいる。
月夜の田んぼで
コロロ コロロ
コロロ コロ コロ
鳴る笛は
あれはねあれはね
あれは蛙の銀の笛
ささ銀の笛
先頃、姉弟会があり、温泉宿の岩風呂に浸かって早朝の時間を一人で過ごした。沢の流れの音に澄んだ音が重なり、はて?鳥の鳴き声か?再度の鳴き声に耳を澄ますと、「カジカガエルの啼き声かな。」と思い当たった。緑の樹々の中でカジカガエルの鳴き声が広がって響き渡った。
ここ「22山麓」に着地した時、願ったことがいくつかある。日本の原風景に欠かせない四季折々の「小道具」達だ。サワガニ・ミズスマシ・ゲンゴロウ・タイコウチ・コブナ・メダカ・ホタル・・・カジカガエルもその一つだ。叶わないものもあるが、出会った時の喜びは尋常ではない。そこにいることが確認できただけで「22山麓」の豊かさを十分実感でき大満足である。
ウッドデッキで聞いているのは、ゲロゲロゲログワッグワッグワッと輪唱する蛙の合唱だが、私が小さな声で歌っているのはコロロコロロコロロコロコロ鳴る笛の歌である。
「22山麓」のシンフォニー「田園 June」
第3楽章 ホタル がりだした。(B)
2018.6.30