14 12月

安藤由紀子 『ニゲラのリース』展

                        翠の窓vol.199

Suiギャラリー

安藤由紀子 『ニゲラのリース』展

4時をまわって夕やみが迫ってきた頃、窓の外を5・6羽の白鳥が、低空飛行で下りてくるのが見えました。Suiの奥にある沼に帰ってきたようです。

1昨年あたりから、数羽の白鳥が沼を冬の住処に選んでくれたようで、それ以降小さな沼は「白鳥の湖」となっています。

鳥海山は既に白化粧、遠からず里も白一色となることでしょう。

この季節、Suiギャラリーでは、毎年、安藤由紀子さんのリース展を開催しています。今年は『ニゲラのリース』展、店内に入ってすぐ、お客様の目をうばうニゲラのみのリースは、他に類を見ない、安藤由紀子さんオリジナルの圧巻のリースです。

このリースを作り上げるために、安藤さんは、春にニゲラの種を蒔き、夏に花をつけた後の莢を収穫し、乾燥し、選別して・・・といった作業をしています。ほぼ1年がかりの準備作業あってのリース製作なのです。

クリスマスのものというイメージの強いリースですが、ニゲラのリースは季節を問わず1年を通して壁にかけ楽しむことができます。土台となる蔓の輪には、ぎっしりとミントが詰め込んであるので、リースの前を通ると、ふっとよい香りがするのも魅力のひとつでしょう。

今回の展示では、直径37cmの大きなニゲラリースが特に目を引くようで、既に3名の方から予約をいただいています。どの方も、ご自宅のあの場所に是非飾りたいという明確なイメージをお話されているのが印象的です。

ニゲラのリースは、3・4年前から展示していますが、独創的な安藤さんのリースの魅力に気づいてくださる方が増えてきているのがわかり、ニゲラのリース製作を提案してきたSuiとしても、今年は、以前にも増してうれしく励みになっています。

どうぞごゆっくりご覧ください。                (Y)  2019.12.9

☆ ニゲラ キンポウゲ科の1年草。

夏、頂部にブルーや白の花をつけ、果実が球状の莢になる。