02 11月

ビストロ土鍋

翠の窓 vol.160

ビストロ土鍋

 

Suiで、絵の展示をしていただいている石田典子さんから、思いがけなく宅急便が届きました。中から出てきたのは、お鍋!

数日前に届いた石田さんからの葉書に、ご自宅のキッチンの窓辺と思われる一角が写されていて、その端に置かれていた端正な黒いお鍋にくぎ付けになりました。素敵なお鍋ですねとお返事を出したのを受けて、すぐに取り寄せて送ってくださったようです。

写真では、鉄製かしらと思ったお鍋は、なんと土鍋なのでした。浅めで小ぶりな、とてもシンプルなデザイン、持ち手や蓋の取手が四角いのが、従来の土鍋にはないモダンな感じを醸し出しています。

実は、少し前から、アヒージョなどが出来る小ぶりな鍋はないものかと、それとなく探していたのです。送っていただいた鍋は『ビストロ土鍋』と名付けられていて、これぞ私が欲しいと願っていた鍋そのものと言えます。

さっそくこのビストロ鍋を使ってみたくて、この日の夕食に、ありあわせのエビで「エビのアヒージョ」を作ってみました。少したっぷり目のオリーブオイルに刻んだニンニクを入れ、香りの立ったところへエビを入れて軽く炒め煮します。味付けは塩を少々。おいしそうな香りに誘われて、「これはワインでしょ。」と、ふだんはあまり飲むことのない白ワインを開けると、食卓は、たちまちビストロ風になりました。

イカやタコ、アサリ、ソーセージなどをメイン食材にして、炒める・煮込む・蒸し焼き・オーブン焼きと、いろいろなメニューに対応してくれそうで、バラエティーが広がり、且つ毎日の調理にも楽しみが増えそうです。

石田さんが「良い鍋を使って、食事作りを少しでも楽しくしたいと思っている」と言われていたことが、十分に納得できたことでした。

それにしても、欲しいなと願っていたものが、こんな風に思いがけない形で手元にやって来たことにびっくり、これぞシンクロニシティだと、うれしさも倍増。石田さんに心から感謝して、さて、今夜もビストロ土鍋の出番です。    

(Y)

 

2016.2.15