九谷青窯へ
翠の窓 vol.163
九谷青窯へ
久しぶりに「九谷青窯」(石川県小松市)に、器の仕入れに出かけようと思い立ち、行き慣れたコースながら、念のため列車の時刻表を開きました。
酒田を早朝一番列車で出ると、新潟で乗り換えるだけで、金沢には昼前に到着し、行動を開始するというのがいつものこと。そのつもりで、乗り換え時刻を確かめましたが、金沢に到着する便が キブシ(木五倍子)
みつかりません。歳をとって、時刻表もうまく読みとれなくなったのかと戸惑いつつ、路線図を見ていて、ハタと、北陸新幹線が開通したことで、在来線の特急(北越〇号)が廃止になったのだ!と思い至りました。
そうすると、どうしても糸魚川あたりで新幹線に乗り換える必要があり、では新潟から糸魚川までどう出るのかと頭を悩ませることになりました。
結局、みどりの窓口で、新幹線上越妙高経由の乗り継ぎを提示されて、どうにか金沢へは、従来の行き方とあまり変わらぬ時刻に到着できました。ヤレヤレ・・・
「九谷青窯」を訪ねるのは1年ぶりになりますが、今年新人が入って、現在12名の若い作陶家が、日々の研鑚を積んでいるそうです。この工房からは、独立して窯を開き、一人前の作家として活躍している方を数多く輩出しています。
いつもの通り、広い作品展示場に所せましと並べられた作品を見て回り、私の目に留まったものを選んでみました。今回は、平皿・小皿・中鉢・フリーカップ等、そのほとんどが染付の作品です。
これからの季節、きっと涼やかな食卓を演出する一助となってくれることでしょう。4月中旬には皆様にご覧いただけることと思います。作陶の力を磨いている若い方々の作品をお楽しみに。
(Y)
「マンサクの花」 2016.4.6
軸:早春の峠の径は明るくて
もろ木の芽吹きにおいただよう