ハービー・ヤングさんを偲んで
翠の窓vol.179
ハービー・ヤングさんを偲んで
玄米コーヒー、玄米コーヒー豆乳ラテをお出しすると、「わあ、かわいい。」「素敵なカップねぇ。」などと、まず そのカップに感激してくださるお客様が少なくありません。
使っているのは、ハービー・ヤングさんのモーニングカップです。
ハービーさんは、サンフランシスコから益子(栃木県)に移り、築窯して作陶していましたが、一昨年思いがけない病で急逝されました。
その少し前、東日本大震災で、窯や家屋に大きなダメージを受けながら、やっと復旧にこぎつけ、本格的に作陶を再開されていた矢先のことです。またいつでもハービーさんの器を手に入れることができると楽観していた私共にも大きな痛手となりました。
ハービーさんが亡くなって3年が経ち、この度、奥様が遺作展を開いてくださるというので、先日、益子に出かけてきました。
遺された懐かしい作品の中から、人気のモーニングカップと大皿を譲っていただきましたので、間もなくSuiでも展示し、ハービーさんを偲びつつ、皆様にもご覧いただきたいと思います。
ハービーさんの器は、益子焼特有の飴釉などを残しつつ、そのデザインは、和風のものとは大きく一線を画すモダンなデザインで、多くのファンを魅了していました。Suiでは、オープン当初よりハービーさんの器をご紹介してきましたが、お客様の中には、すぐに大ファンとなり、10数種類の色柄のあるモーニングカップを、すべて購入された方もいらっしゃいます。
ふっくらした大ぶりのモーニングカップは、出会って以来我が家でもずっと愛用しています。口にあたるふちのそり具合や取っ手の持ち具合は、研究を重ね、試作を重ねてたどり着いたものとのことで、とても使いやすい形状になっています。きっと、あなたの大切なマイカップにもなってくれることでしょう。
ハービーさんの作品に出会える最後の機会となりますので、大勢の皆様に、是非手に取ってご覧いただきたいと願っています。(Y)
2017.11.24