16 12月

心地よい暮らし

翠の窓 vol.189

心地よい暮らし        

 

今年も、「あっという間」の文言通りに、年末が間近に迫ってきました。皆様には、どんな1年をお過ごしだったのでしょうか。

北欧(主としてデンマーク・ノルウェー)に、『ヒュッゲ』とよばれる概念があることを、しばらく前に知りました。

『ヒュッゲ』とは、「居心地のよい雰囲気」というニュアンスを伝える言葉で、衣食住、その他日々の暮らしの中の諸々の場面での心地よい経験を表す言葉のようです。

ですから、例えば、

「家族や友人たちと和やかに過ごす」

「野外に出て自然に身をゆだねる」

「常にアクティブに、自立して暮らす」

「シンプルに美しく住まいを整える」ことなど、

暮らしの全てに心地よさを感じられる生き方をすることを『ヒュッゲ』と言い表しているのだと知りました。

日本語には、一言で同様の概念を表す言葉はありませんが、心地よい暮らしをしたいという『ヒュッゲ』に共通する願いは、誰しもがもち、実践していることでしょう。

皆様にとっての『ヒュッゲ』な時間とは、どのようなものでしょうか。

Suiは間もなく10周年、山麓の小さなティールームに途切れることなくお客様を迎えることができるのは、考えてみれば、ささやかながら、皆様に心地よい場と時間(『ヒュッゲ』な時間)を提供する所と期待していただいているからなのだろうと思い至りました。

「鳥海山と田園の美しい景観を愛でる」

「ギャラリーの作品に親しむ」

「好みの器を求める」

「暖かい暖炉の火を見ながら、飲み物やスイーツでホッとする時間を過ごす」・・・など、これからも、皆様の心地よい時間づくりの場となるように努めたいと改めて思います。 

                                     (Y)   2018.12.10

 

『ヒュッゲ』は、とても奥深い概念です。『ヒュッゲ』を知るとても楽しい本があります。

 

『HYGGE 365日 シンプルな幸せのつくり方』 三笠書房

『北欧が教えてくれた、「ヒュッゲ」な暮らしの秘密』 日本文芸社