05 12月

翠の窓vol.21 : 朝に夕に

 

朝目覚めると、まず「今日の鳥海山は・・・」と鳥海山を眺めるのが習い性になっています。

日の出を待って散歩に出ると、朝の空気のなんと清々しいこと、体中の空気を総入れ換えする爽快な気分です。路傍の草には朝露が玉のよう、朝日に照らされてきらきらしている様子につい立ち止まって見入ってしまうことも度々です。

このところ朝のうちは晴れていることが多く、鳥海山は青空にくっきりとした姿を見せています。上がったばかりの朝日を斜めに受けて、山頂の雪が白さを際立たせ、山襞がくっきりとした陰影をつくっている様は、日中には見られない彫りの深い姿で、これは私が今一番好きな姿です。この姿は遠く酒田あたりからは見ることができないのではないでしょうか。

夕暮れ迫る4時過ぎ、海の方へ傾いた西日の照り返しを受けて鳥海山がうっすらとほの赤く染まっていく様も、思わず見惚れてしまいます。いよいよ鳥海山が赤くなったと思う間にほんの数十秒で赤味は去ってしまいますので、目が離せません。

4時過ぎはお客様の足も遠のきますが、近頃この時間をねらって来店されるお客様が少しずつ増えてきました。日中の喧騒を離れてひととき鳥海山に対峙し、ほっとされているのでしょう。お客様が帰られると、私たちもこの時間はほっと一息、お茶を入れ夕闇迫る様子に見惚れています。

早朝の鳥海山を見てみようと思われたらご連絡ください。ティールームに火を入れてお待ちしています。

(Y)  2009.12.5

※ 12月末より雪が深くなってきましたら、Suiの営業は予約を

いただいて開店する予定でおります。よろしくお願いいたします。