06 3月

翠の窓vol.30 : 春を摘む

 

早朝、三の俣へ水汲みに行きました。

雨上がりで、鳥海山の山頂は雲の中、中腹には横に一直線霧がたなびいています。山に近づくに従って車も霧の中に入っていくようです。

水汲み場では、今日も鳥海山の豊富な水が惜しげもなく音を立てて流れ出ています。まずは一口、口に含んだ水が口中を冷やして喉に落ちていく爽快感は何とも言えません。少し前までは、寒くて冷たくて口に含むことなど思いもしなかったのに・・・

vol30-1

すぐ脇のスキー場は、ところどころ土が見えてきていて、ここにも確実に春が近づいているようです。

帰りは、少し遠回りをしながらゆっくり車を走らせました。

野沢の柿畠の道を走っていると、道の脇に点々きみどり色のものが見えます。「ふきのとう」です。枯れた草むらの中で、このきみどり色は春一番の色。奇しくもSuiのシンボルカラーと同じと気づいたら、ちょっとうれしくなりました。

朝食のお粥に入れようと思い立ち、さっそく丸い小さな蕾を摘んで帰りました。軽く刻んでお粥の仕上げに放つと、ぱっと一年ぶりのなつかしい春の香りが立ちました。

今日は、Suiにも飾ってみようと思います。

(Y)

2010.3.6

裏の「舞沼」の土手から

裏の「舞沼」の土手から