翠の窓vol.64 : 工芸作家たちへの支援を
震災直後から東北太平洋側の悲惨な状況が伝えられる中、栃木県益子のハービー・ヤングさんのブログで、工房が大きな被害を被っていることを知りました。ハービーさんの器は、Suiのオープン当初から置かせていただいて、特にモーニングカップは人気商品となっています。
益子の小高い丘の広い敷地に建つ工房の焼き窯のレンガが崩れ、焼く寸前までに仕上がっていた多くの成形品が砕け散っていました。工房の2階には、出来上がった作品を展示している部屋がありますが、そこにあった多くの作品もことごとく床に散乱して壊れている様子がわかりました。その上、工房の隣に建つ住まいの土台となっていた石組みも一部崩れてしまったので、居住することができなくなってしまったということです。
同じくSuiの中心作品となっている茨城県水戸に築窯している坂場圭十さんの所では、窯は無事だったそうですが、多くの作品が壊れてしまったと聞きました。
益子・笠間など北関東の多くの工芸の担い手が被災している状況が分かってきた中で、私たちギャラリーのできることとして、作家を支援する企画が立ち上がっています。幸いに難を逃れた作品やすぐにも完成するところまできている作品を、多くのお客様に見ていただく巡回展です。ギャラリーSuiも、この企画に参加させていただくことにしています。
『手仕事を繋ぐ 東日本被災工芸作家支援企画』として、益子や仙台、那須などの10名程の工芸作家の作品を展示即売いたします。陶磁器、木工、金工など、魅力ある作品の展示となります。
Suiでは、7月上旬開催の予定です。追って詳細をご案内いたします。(Y)
2011.4.21