翠の窓vol.103 : この世のものとは
「この世のものとは思えないなぁ・・・」 ふと、そんな思いが込み上げてきました。
4時を回ってお客様が途絶えた時間に、ほっと一息一休みしながら、外の景色を眺めていたときのことです。
今日も残暑が厳しく朝から太陽が照りつけていましたが、この時間日はまだ高く、若草色の田んぼ一面を照らしています。色づき始めた稲穂がきらきら輝くようです。薄く煙るような鳥海山、秋を思わせる青空には白い夏雲が高く伸び上がっています。何もかもが耀いて見えます。
「絵に描いたような景色」と言うことがありますが、絵や写真では、この『生きている』眺めを写し取ることは到底できないことでしょう。
時折通る車のほかには動いているものはほとんど無く、静かで、穏やかで、しかし生気に満ち満ちて、何と美しい眺めなのかと見入ってしまいます。
都会の喧騒やら何やらの世の中と同時進行しているとは信じ難いような、時と場所です。私共にとってここは正に桃源郷なのだと、この場所に巡り合った幸運に感謝しつつ、Suiを訪れる皆様にも、幸せなひと時が過ごせる場所であり続けたいと願っています。 (Y)
2012・8・26