翠の窓vol.104 : 今年ほど
この夏には、美味しい美味しいだだ茶豆をたくさんいただいて、
「今年ほどだだ茶豆を食べたことはないね。」
と、夏の味覚に大満足しました。
この土地の美しさ、澄んだ空気や水にひかれて移り住んだのでしたが、庄内の食材の豊かさに気付いたのは暮らし始めてからのことで、大きなおまけをもらったように思ったものです。
季節を追うごとに美味しいものが出てきて、年中『食』の楽しみを感じていられる暮らしというのは、なんと豊かで幸せなことでしょう。それは、求めれば何でも手に入るという都会の季節感のない豊かさとは全く別物のものです。
季節の美味しいものをたくさんいただいたり、手ごろな値で求められるのもうれしく、
「今年ほどワラビを食べたことはないね。」
「今年ほどタラノメを食べたことはないね。」
「今年ほどモウソウを食べたことはないね。」
「今年ほどサクランボを食べたことはないね。」
「今年ほど岩牡蠣を食べたことはないね。」
「今年ほどメロンを食べたことはないね。」
・・・・・(書ききれない)
と、年中「今年ほど・・・」と言うのが私たちの口ぐせのようになっています。
この夏いただいただだ茶豆には、〔ピカ一 だだ茶豆の茹で方〕というレシピが付いていて、その通りにしたらきれいな緑色を残して茹で上がりました。土地の方は、こうして豊かな食材を最高の美味しさで食べ続けてきたのでしょう。
さて、次のお楽しみは大好物の刈屋の梨です。甘味十分との情報、きっと
「今年ほど梨を食べたことはないね。」
と大満足することでしょう。
(Y)
2012・9・4