翠の窓vol.120 : 初夏
「カッコー ・ カッコー ・ カッコー・・・」
と七声! 「あっ、カッコー」と思う間もなく、
「カッコー、カッコー、カッコー・・・」
と、今度は八声。
突然聞こえてきた声は裏の林の少し奥で鳴いているようで、こんなに大きくはっきりと聞こえたカッコーの声は初めてです。毎年心待ちにしているカッコーの声は、初夏を告げる声です。
目の前の水田の早苗は、日に日に若緑色を広げ、畦の緑もこんもり、春紅葉に淡くかすんでいた林の木々も緑を濃くし、雪を残す鳥海山の裾野からは、これも日に日に緑が這い上がっていっています。もう目の前は全面、緑・緑・緑のグラデーション、思わず見とれる美しさです。
「ここの景色は、いつが一番いいですか。」
とは、よく問われることですが、この時季の緑の美しさは本当に見事です。
昨日から今日へ、今日から明日へ、緑の様は刻々と変化しつつ、緑の饗宴真っ盛り。
Suiの窓から緑に染まそうな初夏の訪れを存分にお楽しみください。(Y)
2013・5・26