17 5月

翠の窓vol.139 : お客様の志をいただいて

3月、例年より早い雪解けが進んでいた頃のことです。

「生徒さんたちが来てるよ。」と呼ぶ家人の声に、「生徒って?」と、いぶかしく思いながら玄関を出てみると、ワゴン車から降り立った女子高校生の方々が6名、引率の先生方と一緒に並んで待っていてくれました。

皆さん 酒田市内の山岳部員の高校生で、まだ雪深い鳥海山の万助小舎からの帰り道に、Suiに寄って挨拶していこうということになったとのこと。

Suiをオープンして以来、鳥海山の素晴らしい眺めに魅了されている日々、鳥海山登山の一拠点となっている万助小舎が庄内の山岳部の高校生が管理していると聞いて、鳥海山を愛する若人たちを応援したいとの思いで、毎年Suiを訪れてくれるお客様一人につき5円の寄附金を売上金の中から贈ってきました。

Sui5周年になる今年も、この1年間にSuiを訪れてくださった延べ5300人余のお客様分をお渡しできます。

ささやかな金額ですが、生徒の皆さんの小舎掃除の後のジュース代にでもなればとの思いでいましたが、これまで山岳部では小舎改修費用の一部などに役立ててくださったようです。

これは、オープン以来Suiを支えてくださった延べ25000余名の志とも言えましょう。

日に日に緑が鮮やかになっている季節、鳥海山の麓からも緑の帯がせり上がっていくのが見渡せ、それは鳥海山が眠りから覚めていくかのようです。

今年も大勢の方々が鳥海山登山を楽しまれ、Suiからは大勢のお客様が雄大で美しい鳥海山の眺望に心奪われることでしょう。  (Y)

2014.5.17