04 10月

翠の窓vol.82 : 白い器ですっきりと

 

「食器棚も、ダンシャリしなくちゃねぇ。」

とお客様の声。ダンシャリ?・・・ あぁ『断捨離』か!近頃はやりの。

先頃から、岡田直人さんの白磁の器を熱心に見ているお客様です。

「この白い食器だけを食器棚に入れたら、どんなにすっきりするかしらね。」

と思案顔のお客様に、私は拍手を贈りたい気分です。

特に日常食器は、家族が増えるに従って、家族の暮らしが長くなるに従って、増える一方であれば尚更のことです。

しかし、子どもたちが巣立ち、毎日使う食器も限られてきたら、断捨離のチャンスかもしれません。

何といっても、白い器は器の原点。シンプルで、お料理のどんな色も和洋中いずれの種類も受け止めてくれますし、他のどんな絵柄の器とも喧嘩せず、むしろそれを引き立ててくれます。

器を求め始めたときにまずは白から求めたという方も少なくはないはずです。

先ほどのお客様も、その初心に戻ってみたくなったのかもしれません。まずは、お料理を盛る大皿を一つ、取り皿に中皿を家族分と求められました。

「なんか気分がすっきりして、今日はおかず作りが楽しみになってきたわ。それに断捨離しなくちゃいけないけど、それもやる気になってきたみたい。」

とのこと。

日々の暮らしを楽しく豊かにしてくれる器を、これからもお届けしたいものです。    (Y)

2011.10.4