翠の窓vol.86 : 正木春蔵展『組み物』
2011年が暮れようとしています。
一年を振り返る時、日本国土の厳しい状況を思わずにはいられない辛い年の瀬ではありますが、今年も大勢のお客様に支えていただいたSuiの幸せに感謝しております。
Suiの2011年十大ニュース筆頭は、陶芸家の正木春蔵さんにお会いしその作品を置かせていただけるようになったことです。
正木さんは、今や色絵の第一人者といえましょう。その色絵や染付けの器は、温かく優しく楽しく・・・遊び心いっぱいで、多くのファンの人気を集めています。私も、いつの頃からかその一人。
Suiには今年初秋から作品を置いていますが、たちまちその虜になられたお客様が何人もいらして、新しい作品が入るのを楽しみにしてくださっていることもあり、この12月、東京六本木のギャラリーで開かれた正木春蔵さんの個展に行ってきました。
一番に目についたのは、一瞬お重かなと思われた『組み物』でした。お重のような蓋物に2・3枚の取り皿が同じ大きさでセットされています。今まで見たことのない組み合わせで、個展では、日常的な器を離れた新感覚の作品が出されるだろうとの期待通りです。平鉢や深鉢、徳利や猪口、小皿や小鉢などの作品も沢山ありましたが、もう組み物に釘付けです。
いろいろなサイズがありましたが、圧巻は底面が30㎝×25㎝ほどもある大きさのサイズの組み物です。高さも25㎝ほどあります。この大きなサイズのものは、赤い牡丹の絵を中心にしたものと、きれいな緑色の絵柄のものがあり、散々迷って牡丹柄のものを求めてきました。
Suiに展示した翌日には、先程の正木ファンのお一人がやはり釘付けに。
お正月にかけて、正木さんの新しい作品を展示しております。新年も、器コーナーをお楽しみにお出かけください。皆様、どうぞよいお年をお迎えくださいませ。
(Y) 2011・12・25