春の兆し
翠の窓vol.149
春の兆し
昨年の秋に、カマキリの卵が示してくれた通り、今年は雪の少ない冬で経過しそうです。
1月に、雪におおわれていない庄内平野を眺めるなんて珍しいこと、すっかり春になったような気分になりましたが、今日は一転、昨夜からの雪で一面真っ白の世界に戻りました。こうしてまた解けたり、降ったりしているうちに、もうひと月もすれば春の兆しをあちこちに見つけられるようになることでしょう。
そう言えば、昨日「雪が解けた所に、小さいバンケが出ていたのよ。味噌汁に入れたらおいしかった。」と、思わずほほがゆるむようなニュースを教えてくれたお客様がいらっしゃいました。雪の下ではもう春の準備が着々と進んでいるんですね。
そして今日、神奈川の山北町の友人から宅配便が届きました。おいしい足柄のお茶の脇に何やら新聞包み、出てきたのはなんと一束の水仙!ぱっと香りが立ちました。春の香りです。庭に咲いていたのを惜し気もなく切ってくださったようです。さっそくお店に飾りました。
数日前には、道の駅ふらっとに、啓翁桜が出ていました。この時期これを心待ちにして買い求めるのは毎年のことです。大きな枝の束を求め、お店のストーブの脇に置きましたら、もうちらほらと蕾がピンクにふくらんできています。
寒い厳しい冬あってこその、待ち遠しい春、心浮き立つ春、暖かい薪ストーブをたよりに、今少しの間、窓の外の白とグレーの美しい冬景色を楽しむことにしましょう。
(弓)
2015.1.21