18 2月

玉川堂を訪れて

翠の窓vol.150

玉川堂を訪れて150-1

 

新潟燕市の「玉川堂」に行ってきました。創業以来約200年にわたり、鎚起銅器の製造を続けてきている老舗です。

実は、この1月末に、数年前から折にふれ気になっていた玉川堂のティーポットを手に入れたばかりなのですが、訪れるのは初めてのことです。

銅イオンで、入れたもの(水・湯・酒など)が美味しくなるとの評判、加えて美しい色合いや、ぽっこりした丸い形状など、写真や使い勝手の説明を見ただけで、すっかり魅せられていましたが、高価なのがネックになって、なかなか手に入れるまでに到りませんでした。やっと手に入れたティーポットは、期待にたがわず、毎日のお茶の時間が一段と楽しみになっています。

予約も入れず突然伺ったにもかかわらず、玉川堂では快く迎えてくださって、まずは店舗の奥にある鍛金場で、平らな銅の板から急須が形づくられる過程を見せていただきました。

鎚起銅器は、意外にも、銅板を叩いて伸ばすのではなく、叩きながら縮めていって立体的な形にしていくことを知りました。この日、鍛金場では6名の職人の方々が、銅板をカンカンカンとリズミカルに打って、それぞれに薬缶や花器などを成形する仕事をしていました。

その後、築100年という風情のある日本家屋の店舗で、いろいろな銅器製品を見せていただきました。テーブルの上には、100年前に作られたという灰皿、銅火鉢には、これも50年以上も前に作られたという南瓜型の薬缶が湯気を上げており、こうして日常的に使い続けられてきたことがわかりました。

ショーウインドウで、すぐ目についたのは、ビールカップ。錫メッキを施した上に、紫金色で水玉や帯状の模様を染め付けたスタイリッシュでモダンなカップです。ペアにして2客を求めることにしました。

他にも、コーヒー用の湯沸かしポットや薬缶・水差しなど、欲しいものがいろいろ・・・

とりあえず、今夜は求めたばかりのビールカップで乾杯しようと、家人共々興奮気味に帰ってきました。

150-2

さて、今夜のビールのお味は如何に・・・!?   (Y)

2015・2・18