20 9月

翠の窓vol.47 : お地蔵さまに遊佐刺し子

 

遊佐町の幾つかのお寺さんのお地蔵さまが、遊佐刺し子のよだれ掛けで装われています。可愛らしい赤いよだれ掛けに代わって、とてもシックな装いです。

私たちは、遊佐に移って間もなく「語りべの館」で遠藤あやめさんの刺し子の作品に出会い、遊佐刺し子の存在を知りました。刺し子に興味を抱いていた訳ではありませんが、遊佐独自のものがあることに引かれ、NHK文化センター庄内の刺し子教室に通い基礎刺しを習いました。ある規則に従って横方向に刺し、その後縦方向を刺していくや目的の模様が浮かび上がってくるのが面白くて夢中になりました。

藤崎 門葉寺のお地蔵さん

藤崎 門葉寺のお地蔵さん

一緒に習っていた家人は、当初から「こんなに素晴らしい遊佐独自のものがあるのだから、遊佐のあちこちにあるお地蔵さまに遊佐刺し子のよだれ掛けを掛けてあげたら素晴らしいね。遊佐も遊佐刺し子もアピールできるね。」と話していました。

今年になってギャラリーに来てくださった刺し子サークルの方(偶然にも遠藤あやめさんを中心とするサークルだった)にも同様の話をしたところ、会員で作ってみましょうと話が進んで、お寺さんの住職様やお地蔵さまを守っている方々のご好意を得て、この夏実現の運びとなったものです。

すでに、50体に近いお地蔵さまに遊佐刺し子のよだれ掛けを掛けていただきました。風雨にあたり陽にあたり色あせてきているものもありますが、それはそれで風情があります。ご賛同を得て、さらに遊佐のあちこちのお地蔵さまが遊佐刺し子のよだれ掛けで装おわれたら・・・と夢が広がります。

大井  正寿寺の六地蔵さん

大井  正寿寺の六地蔵さん

皆様も、散歩がてら遊佐刺し子のお地蔵さま参りをしてみませんか。 (Y)

2010.9.20