01 3月

翠の窓vol.135 : 器ごと新メニュー

 

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春が駆け足でやってきました。

目の前の雪がどんどん解けていって、田んぼが目を覚ましたようです。今朝は、クワッ クワッ クワッという鳴き声に「あっ、白鳥だ」と、空を見上げると、大きな集団と続いて小さな集団が合わせて百羽ほどもの数で北へ向かって飛んでいきました。春の訪れは確かなようです。

店の果物コーナーには、早々とイチゴも並び始めています。

昨年好評だった『豆乳プリンイチゴソース』を、そろそろ始めようかなと思いつつ、何か目新しいものができないかと考えていて、ふと大好きな「カマンベールチーズにイチゴジャム」の組み合わせが浮かびました。これにフランスパンと白ワインを添えた軽い食事が無性に食べたくなるときがあるのです。

チーズは軽いクリームチーズにし、イチゴジャムはフレッシュなイチゴソースにして、さっそく試作してみると思った以上のおいしさです。

器は・・・?! もうこのメニューにぴったりのものがスタンバイしていました。先ごろ入荷した正木春蔵さんの色絵花文碗皿です。小ぶりな皿と持ち手のつかない碗の組み合わせがとても新鮮で、大きさ、絵柄、色なども、まるでこのメニューを待っていたかのような器です。

本日からお出しする春のスペシャルメニュー『クリームチーズのフレッシュイチゴソース』、クリームチーズの薄い塩気とイチゴソースの甘みがミックスして、ちょっぴり大人のおしゃれなスイーツです。

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この春一番のおすすめを、どうぞ召し上がれ。(Y)

2014.3.1

22 2月

翠の窓vol.134 : ジンジャーカボスティのおかげ!?

 

昨年末、少しきつく感じられた冬用のズボンが、2月に入ってゆるく感じられるようになって、気のせいかと思っていたのですが、どうやらカン違いでもなさそうで、ちょっとうれしい気分です。

2月15日朝  俵雪

2月15日朝  俵雪

私にとっては、いつも冬には太ることはあれ、痩せるなんて思いもよらぬこと、ハテどうしてかしらとしばらく思いをめぐらせていましたが、ハタと「ジンジャーカボスティのおかげ!?」と思い至りました。

昨年11月末からSuiのメニューに入れた冬のスペシャルドリンク『ジンジャーカボスティ』は、ちょっとした思いつきで生まれたのですが、以来、開店前に毎朝モーニングカップ1杯いただいてきました。

体調を崩したわけではなく(むしろ この冬快調)、毎日の暮らしで変わったのは、この習慣しかないので、燃焼系のジンジャーシロップと、ビタミンCたっぷりの柑橘系カボスの取り合わせが、期せずしてラッキーな成果をもたらしてくれたのでしょう。

ジンジャーシロップは無農薬の生姜を使ったSui自慢のシロップ、カボスも神奈川県山北町で無農薬で作られている安心の品です。

「どこがやせたって?」と家人は憎まれ口をたたきますが、「今はまだ自分が分かるという段階なの!!」です。他の人の目にもあきらかになるまで、飲み続けたいのですが、保管しているカボスが残り少なく、間もなく無くなり次第今期は終わりです。

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Suiではオープン以来、体に良いものを提供したいと心がけてきましたが、『ジンジャーカボスティ』も、季節限定ではありますが、Sui自慢のドリンクに定着しそうです。     (Y)

2014.2.22

04 2月

翠の窓vol.133 : 朝食は白い器で

 

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朝食はパン食にすることの多い我が家。今朝のおかずはツナとリンゴのオープンサンドにすることにしました。

しばらく前に知ったツナとリンゴという意外な組み合わせ、「ツナ&アップル」は、アメリカではポピュラーなサンドイッチ具材なのだそうです。

ツナ(缶詰)と、リンゴを小さく刻んで、マヨネーズ、塩、コショウであえるだけの簡単レシピながら、初めて食べたときは、その意外なおいしさにびっくり。セロリもリンゴと同様に刻んで加えると、シャリッとした歯ざわりとさわやかな味が加わります。

今朝は、これを岡田直人さんの白磁の輪花深鉢に入れました。縁のスカラップがおしゃれで、何ということのないおかずも、ふと目を引くおかずに変身させてくれるようです。家人と二人それぞれには、これも岡田さんの直径24cmの白い細リム皿をパン皿兼取り皿としてセットします。これ位大きい方が、パンくずが外にこぼれにくく、ワンプレートでおかずものせられて便利です。

白い食器は清々しくて、特に朝食に使うのが好きです。

玄米コーヒー豆乳ラテを入れたマグカップだけは、このごろ愛用の正木春蔵さんの色絵花文マグカップに。白い食器の中に花を添えたように収まります。

店の開店準備と並行して、慌ただしくなりがちな朝食ですが、気に入った器でテーブルを調えると、つかの間豊かな気分になれるように思います。

早々と春を思わせる窓の外の景色を眺めながらの贅沢な朝食タイムです。

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(Y)

2014.2.4

02 1月

翠の窓vol.132 : 今年も美しい器で

 

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明けましておめでとうございます。

元旦、期待の初日の出をSuiの窓から拝することはできませんでしたが、雪も降らず穏やかな年明けとなりました。

一度は一面真っ白になった目の前の田は、ほとんど雪が解け、稲の切り株が見えています。時折、薄日が射したりして3月の雪解けの頃を思わせる程です。この時期、茶色い田を見るのは初めてのことです。

年々簡単に済ませてしまっている我が家のおせち、形ばかりのものですが、今年は正木春蔵さんの色絵染付鉢と皿で整えてみました。ありきたりのおせちも、正木さんの器の美しい色合いに助けられて、おしゃれに収まりました。

取り皿にしたのは、これも正木さんの新着の四君子皿です。四君子というのは、竹・梅・菊・蘭を高潔な君子にたとえたもの(中国・日本の画題として好まれている)、それらが皿の縁に描かれています。横から裏の朱塗りの様も眺められ、ハレの卓にふさわしい華やかさです。

美しい器は美しい食卓を作り、日々の美しい暮らしを整える中心となってくれるものと思います。

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今年も、器を中心に家具・絵など、暮らしを彩る品々で皆様の日々の暮らしにお役立ていただけるSuiを展開できたらいいなと思っています。

四季折々の風景を楽しみ

ながら、ゆっくりした時間を過ごしにお出かけください。   (Y)

2014・1・2

21 12月

翠の窓vol.131 : 今年の雪は?

 

「今年の雪は少ない」というのが、Suiのお客様の大方の予想のようです。そのわけは、

  • カメムシの発生が少なかった。
  • カマキリの卵が低い所に産み付けられていた。
  • 集落の長老が「今年は少ない」と言っていた。その訳は、「教えられねぇ」と言われたけど・・・
  • 1年の降水量は大体決まっている、この夏にあれだけ沢山降ったから、雪になる量は少ないはず。
12月17日 満月に

12月17日 満月に

など、いずれもちょっと心もとない希望的観測によるもものようですが。

Suiは冬も開店しているというのは、大分知れ渡ってきたようですが、「暮れは何日まで?」「1月は何日から?」と聞かれることが多く、「定休日以外はずっと無休です。」と応えると、半ばあきれている様子が伺えます。しかし、私たちにとって今や店が生活の全てのようなもの、好きなことをしているので休みが無いのもさほどいやではないのです。

元旦はSuiの窓から「初日の出」を見ることができるので、その場を提供したいとの思いで、朝早くから開店していることを、話題に出たときには伝えてきました。ならばと7時ごろに予約をしてくださった方がいて、その年は見事な初日の出を拝むことができ感激されました。せっかく予約していただいたのに天気が悪くて実現できなかった年もあります。

さて、2014年の元旦は初日の出を拝むことができるでしょうか。初日の出を拝することができなくても、清々しい真っ白な世界を目の前に1年を静かに始められるのも一興かと思います。

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元日は朝早くからストーブに火を入れ、大福茶を用意してお待ちしております。

皆様 どうぞ よいお年をお迎えください。     (Y)

2013.12.21

10 12月

翠の窓vol.130 : ジンジャーカボスティはいかが?

 

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ピルルー ピルルーと、店からの呼び出し音が鳴るのを待って、あるいはその音に起こされて、眠気を引きずりながら店に行くと、家人がストーブに火を起ここし、ジンジャーカボスティを用意してくれています。暖まり始めたストーブの前で熱いジンジャーカボスティをすすっていると、眠い気分も体もシャキッとしてくるようです。

元々紅茶党の私ですが、このジンジャーカボスティを飲み始めてからはストレートの紅茶ではもの足りなさを感じるようになってきてしまいました。

ジンジャーティ(生姜紅茶)は、今や一般的な飲み方であり、片やカボスティは、カボスが手に入るこの時期にはレモンティ感覚で飲んでいました。ならばこの三者を一つにしたらどうかしらとの思いつきで試したジンジャーカボスティは、その辛味と酸味のマリアージュが独特の風味を醸し出すティになりました。

冬のスペシャルホットドリンクとして、Suiのメニューに加えて1ヶ月、「おいしい!」との声が聞かれ、ハービーさんの大きなカップで提供しながら、飲み残す方はなく、オリジナルメニューとして定着してきたようです。

因みに、紅茶は有機栽培の国産紅茶、ジンジャーシロップは有機生姜が主体、カボスは無農薬完熟物を使用しています。

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毎朝ジンジャーカボスティを呑み続けて1ヶ月余、起床時の顔の肌がしっとりしているのは、もしやジンジャーカボスティのおかげ!! かしら・・・

(Y)

2013.12.10

11 11月

翠の窓vol.129 : 今日もSui日和

 

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とうとう天気予報に雪マークが現れ、予報通りみぞれから雪に変わりました。

鳥海山は雲の中、手前の吉出山は薄く雪化粧して、確かな冬の訪れを告げています。

鳥海山の紅葉が裾野まで下りて来た頃、

「鳥海山に雲は無いし、今日はSui日和だよと、友

達を誘って来ました。」

と、3人連れのお客様がいらっしゃいました。晩秋の一日を楽しまれた様子で、「雪の日もいいんでしょうね。」

と言い残して帰られました。

いよいよ、その雪の季節がやってきたのです。

雪が小止みになると、吉出山の後ろの雲が幕を上げるように裾から上に流れて行き、やがて、鳥海山のほぼ全容も雪の薄化粧をまとって現れました。紅葉から一変しての雪化粧、自然の演劇場の美しさに息をのみます。

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一面の雪雲から一所青空がのぞき、薄く日が差し込むと、山ひだの影も微妙に動いていきます。そして、いつの間にかまた雲が下りてきて山を隠してしまったり・・・

青空をバックにした晴々とした鳥海山はもちろん素晴らしいですが、雲や風や霧が織りなす鳥海山の風情は見飽きることがありません。

どんな天候でも、一日一日が『Sui日和』、次はどんな自然のドラマに出会えるのか、どうぞ楽しみにお出でください。

(Y)

2013.11.11

23 10月

翠の窓vol.128 : 鳥海山が紅くなりました

 

鳥海山の紅葉が次第に下に降りてきて、ここ数日、中腹は紅さを急激に増してきました。

青空と白い雲を背景にした鳥海山は、日の光に照らされると、その紅さが際立って、不意に眺めるとドキッとする程の妖しさを感じさせます。

この地に暮らして7年、こんなに見事に紅葉した鳥海山を見るのは初めてのように思います。

初冠雪 10月14日?

初冠雪 10月14日?

今日は定休日でしたが、ご予約していただいた県外在住の8名のグループの方々が、山形旅行の途中にSuiに寄ってくださいました。その中で、Suiは初めてという方が、

「どうして旅程に喫茶店が入っているのかなぁと思っていたけど、この景色を見て、寄った訳がわかった。」

と言っている声が聞こえてきました。

朝の雲がとれて、それは美しい紅葉の鳥海山を目の当たりにして満足していただけたようです。

先日は、「仙台在住の山形S市県人会の旅の企画の旅程にSuiがあった」と教えたくれたお客様がいました。私たちは初耳でびっくり。

ともあれ、旅程にSuiを入れていただける程のこの素晴らしい眺めは、遊佐の大事な大事な財産だと改めて思います。

冬に向かう季節は少し気が重くなりますが、この秋風景を愛で、次第に白くなっていく鳥海山を眺めるのはこれからの楽しみでもあります。

10月23日 紅葉した鳥海山 「笙が岳」風景

10月23日 紅葉した鳥海山 「笙が岳」風景

その日その日の美しい眺めと感動を与えてくれる鳥海山とこの山里に今日も感謝。

(Y)

2013.10.23

22 9月

翠の窓vol.127 : Suiでプロポーズ!!

 

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台風18号の通過後、絵に描いたような気持ちのよい秋晴れが続いています。

連休中に目の前の土門さんの田では稲刈りが終わりましたが、田起こし・田植えからの作業をずっと見せていただきましたので、順調に稲刈りまでこぎつけられたことにほっとしています。

1日より母屋を会場にしている「矢澤金太郎の家具展」は初の企画ですが、家具に興味のあるお客さんに大変好評です。

連休中に来店した二人連れの若い方が、店のテーブルに家の図面を広げているようでしたので、家具展にお誘いしてみました。家人が、「家を建てるのですか」とたずねると、その計画中とのこと。そして、

「実は、Suiでプロポーズして、結婚することになりました。10月に式を挙げます。」

との告白に、家人はびっくり。彼は、プロポーズはSuiでしようと決めて来店してくださったとのこと。その時、店内では何かの取材を受けていたようで、私たちは、店内でそんな素敵なことが展開していたとは、全く気付きませんでした。

これまで、母の日のお祝い、恋人の誕生祝、敬老の日のお祝いなどで、Suiを利用していただいたことがありますが、まさかプロポーズとは・・・ 予想だにしませんでした。せまい店内なのに、この幸せなお二人に気付かなかったのが残念でなりません。

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どうぞ お幸せに。

お幸せに。

(Y)

写真は イメージ                   2013.9.22

02 9月

翠の窓vol.126 : 「矢澤金太郎の家具展」

 

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Suiオープン当初より、店内の椅子として置いている矢澤金太郎さんの『ゆったりチェアー』は、「この椅子は、私の指定席」と言って、気に入って座ってくださる方がいると聞いています。

来店者数が延べ2万人を越えている現在、この椅子のゆったりとした座り心地を気に入って座ってくださったお客様は何人にのぼるのでしょうか。『ゆったりチェアー』は、今や店のシンボルの一つとなっています。

Suiでは、『ゆったりチェアー』に加え、『おやじの椅子』『おふくろの椅子』『いろいろ使えるん棚』と、矢澤さんの家具を店内に置いて紹介してきましたが、その独自の技法や意匠、堅牢な造り、重厚感など、それらの家具に魅了されるお客様を数多く見てきました。

この度、更に数点のニューフェイスを加えて、家具展を開催できますことを大変うれしく思っています。

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開催早々、「探していたマイ椅子が見つかった」と喜んでくださったお客様、「鏡が欲しかったのだけど、いいものに出会った」とさっそく求めてくださったお客様、『おやじの椅子』に座って、「もう一度見に来ます」と言ってくださったお客様など矢澤金太郎ファンを増やしています。

展示品の他にも、数多くの魅力あふれる家具をカタログでご覧いただくことができます。(ご注文をお受けします)

質感・作風に直接触れることのできる絶好のチャンスです。

ごゆっくり矢澤金太郎ワールドをお楽しみください。   (Y)

2013.9.2